水炊きのお噺し

水炊きのお噺し
むかしむかし博多の港には、外国からたくさんの食べものが
伝来してきていました。
博多の水炊きもそのひとつ。
西洋料理のコンソメのスープと中華王朝の鶏の水煮が起源といわれています。
切った鶏を水から煮ることから水炊きと呼ぶようです。
博多には、博多祇園山笠という祭があります。
鎌倉時代から続く疫病退散を願う奉納神事のお祭りです。
にわとり
山笠の男衆は、ごりょんさん(山笠に出る男たちの奥さん)が作った
水炊きを食べて精をつけ、神事に勤しんでいました。
神社では四つ足のものは食べられないので、鶏の水炊きが重宝されたようです。
今でも直会で必ず、水炊きを食べて互いの絆を深めています。
その水炊きは、美味しくて精がつくと評判になり、
博多の郷土料理として日本各地に広まっていきました。
水炊きは博多煮と呼ばれることもあるようです。
お鍋
水炊きの美味しい食べ方をお話しします。
まず滋養に富んだ塩味のスープを味わいます。
そして、ほろほろ煮込んだ鶏をぽん酢でいただきます。
野菜、豆腐なども煮ながらいただきます。
100年以上も博多でこの食べ方は変わりません。
コラーゲンたっぷりでヘルシーな水炊きを食べているので、
博多の女性は博多美人と言われるようです。
おしまい
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